【助産師監修】添い乳のやり方、いつからいつまで続けてOK?やめ方やデメリットも心配!

赤ちゃんを寝かしつける時の添い乳について、「いつから始めてOK?」「いつまで続けていいの?」また「やめる時はどうしたらよいか」など、疑問を抱いているママが多くいます。添い乳のメリット・デメリット、やり方、やめ方まで、添い乳に関する基礎知識をおさらいしましょう。

添い乳のメリット・デメリット

ベッドで眠る赤ちゃんとママ

寝かしつけの際、寝ながら赤ちゃんに授乳する添い乳(そいちち)。「添い寝抱き」ともいわれます。まずは添い乳のメリットとデメリットをそれぞれご紹介します。

添い乳のメリット

1.寝かしつけがらくちん

添い乳は何といっても寝かしつけがらくちんなことです。

添い乳をしない場合、赤ちゃんがぐっすり眠るまで、立って抱っこしながら長い時間揺らし続けるママもいるでしょう。特に低月齢のうちは赤ちゃんが夜中に何度も起きてしまうので、睡眠不足の日が続いてママもつらいですよね。

添い乳なら、ママも一緒に横になれるので、抱っこで寝かしつけるよりは体力的にも精神的にも負担が少なくなります。赤ちゃんが眠った後にママもそのまま眠れるのがうれしいですね。

2.赤ちゃんが安心する

おっぱいを飲んでお腹がいっぱいになると、赤ちゃんにとって入眠しやすい状態になります。

また、添い乳するときの体を密着させた状態は、ママの体温を直に感じられることから、赤ちゃんの体温も上昇し、安心してぐっすりと眠ってくれます。

3.きょうだい一緒に寝かしつけができる

きょうだいで一緒に寝かしつけをしていると、一人が泣き出してしまい、もう一方がなかなか眠れず…と、寝かしつけがうまくいかなかったことはありませんか?

上の子と赤ちゃんを一緒に寝かしつけるときに、上の子が「赤ちゃんの泣き声がうるさくて眠れない」といったことで、やむを得ず添い乳を始めたママもいるようです。

赤ちゃんは添い乳をするととても静かなので、その間に上の子を寝かしつけ、その後は添い乳をしている赤ちゃんが眠ってくれるのを待つだけ…、といったように、きょうだい一緒に寝かしつけをしているママにとっては、添い乳は有効な寝かしつけの手段といえるでしょう。

デメリット

1.添い乳が癖になり眠りが浅くなることも

夜中に赤ちゃんが泣いて起きるたびに添い乳をしていると、添い乳が癖になってしまうことがあります。

おっぱいがなければぐっすり寝られない状態になると、赤ちゃんは眠りが浅くなり、起きるたびに泣いておっぱいをほしがります。例えば、30分~1時間おきなど頻回におっぱいをほしがっていたら、授乳するママも大変です。

授乳間隔などから、赤ちゃんが本当にお腹が空いているのか、ただおっぱいが恋しくなっているだけなのかを見極めて、「夜中の添い乳は1回だけ」というように、できるだけ添い乳が癖にならないような工夫をしましょう。

2.添い乳の体勢が意外ときつい

横になって寝かしつけができる添い乳は、立ちながら抱っこで寝かしつけをするよりも、確かにラクではありますが、ずっと同じ体勢でいるのはやはり疲れてしまうもの。

添い乳はただ横になっていればよい訳ではなく、ママは赤ちゃんを潰さないように姿勢を保たなければいけないので、意外と大変なのです。

3.断乳後の寝かしつけが大変

添い乳は一度定着してしまうと、赤ちゃんが「添い乳でしか寝ない」状態になってしまう可能性があります。

近い将来、断乳に成功できたとしても、赤ちゃんにとっては入眠のための手段を失うことにもなります。赤ちゃんが泣いておっぱいをほしがる姿を見て、ママもつらくなってしまうかもしれません。

添い乳のやり方

おっぱいを吸う赤ちゃん

添い乳を経験したことがない人は、横になってただ赤ちゃんにおっぱいをあげればいいと思われるかもしれません。

ただ、赤ちゃんもママもリラックスできる添い乳をするにはちょっとしたコツが必要です。

ポイント1.赤ちゃんとママの体を密着させる

赤ちゃんとママが向き合うように横になりながら、赤ちゃんの口元にママのおっぱいがくる位置に移動します。

ポイントは赤ちゃんとママの体をしっかり密着させること。体が離れていると赤ちゃんが乳首をうまくくわえられません。赤ちゃんを寄せるのではなく、ママが赤ちゃんの体に近付くとやりやすいです。

赤ちゃんのおしり、膝を引き寄せるようにします。くわえたとき、赤ちゃんがママをやや見上げた角度にします。

ポイント2.赤ちゃんの背中をクッションなどで支える

赤ちゃんの背中をクッションやバスタオルなどで支えると安定しやすいです。このとき、赤ちゃんの頭にはクッションなどを当てず、おっぱいに押し付けないように注意しましょう。

ポイント3.赤ちゃんの腕を降ろし、ママは腕枕などらくにする

赤ちゃんは寝るときによく腕がWの字のように上向きになっていますが(バンザイをしているイメージ)、添い乳のときは下側の腕は降ろした状態にすると体を密着しやすくなります。

また、ママの下側の腕は赤ちゃんの頭の下に置いて腕枕にするか、自分の腕枕にしたり横に伸ばしたりと、やりやすい状態にします。

ポイント4.ママはらくな体勢を取りつつ背筋を伸ばした状態を保つ

添い乳の際に、ママが前のめりになると赤ちゃんの鼻がおっぱいで押しつぶされて、窒息の危険があります。

ママは頭から首にかけて枕でしっかりと支えられるようにし、膝の間にクッションなどを挟むと添い乳の姿勢がらくになります。

そして背筋をまっすぐ伸ばして、赤ちゃんの呼吸を妨げないようにするのがポイントです。ずっと同じ体勢で疲れてしまったら、向きを変えて反対側のおっぱいをあげましょう。

添い乳はゲップをしなくていいの?

授乳後に赤ちゃんを抱き上げてゲップさせるママ

生まれたばかりの赤ちゃんは胃が未発達で吐き戻しやすく、さらに、ミルクやおっぱいを飲んだときに一緒に空気を飲み込んでしまうため、ゲップをさせる必要があります。

新生児~低月齢のうちは特に吐き戻しを起こしやすいため、添い乳で授乳をした後も、ゲップさせてあげた方が安全です。

一方のおっぱいを飲んだ後に赤ちゃんを一旦お座りさせて、ゲップをさせてあげてから、反対側のおっぱいを吸わせるのもよいです。

一方で、せっかく寝かしつけた後に、再び抱っこしてゲップをさせるのは抵抗がある人もいるでしょう。

そのため、月齢が進み吐き戻しが減ってきた場合、添い乳で寝かしつけた後、赤ちゃんが気持ちよく眠っているのであれば、無理してゲップをさせる必要はありません。ただし、赤ちゃんが苦しくないように横向きにして寝かせておくとよいでしょう。

顔だけでなく体(背中)も横向きにするのがポイントです。赤ちゃんの背中と敷布団の間に丸めたタオルを置いておくと横向きの状態を維持できます。

添い乳は事故の危険や虫歯になる?

注意ポイント

添い乳はママにとってらくちんな寝かしつけ方法である一方で、やり方を間違えると事故の危険が潜んでいたり、虫歯に繋がる可能性があります。

窒息の危険性

添い乳の際、赤ちゃんの鼻がママのおっぱいに潰されて呼吸ができず、窒息してしまう危険性があります。実際、過去にも、添い乳が原因となり新生児が窒息した事故が報告されています。

前述でご紹介したように、添い乳をする際は、背中をまっすぐに伸ばし赤ちゃんの鼻をふさがないよう姿勢に注意してください。また、赤ちゃんがやや見上げた角度でくわえるように添い乳をし、ママが眠ってしまわないようにしましょう。

そして、赤ちゃんが自分で頭を動かせるようにクッションなどは当てないようにしましょう。

睡眠不足が続いているなど、添い乳で眠ってしまう心配がある場合は、「添い乳をしない」という選択肢を取ることも大切です。

乳歯が虫歯になりやすい

乳歯が生え始めた赤ちゃんの場合、添い乳をしていない赤ちゃんと比べて、虫歯になりやすいリスクがあります。

赤ちゃんの口の中で母乳の糖分と歯垢が細菌となって繁殖し、虫歯になりやすくなります。乳歯が生えた後でも寝かしつけの前にしっかりと歯を磨き、歯垢を落とすことで、虫歯を予防することができます。

添い乳は乳腺炎につながる可能性も

胸を手でおさえる女性

母乳が乳腺にたまり、細菌が侵入して炎症を起こす乳腺炎。おっぱいが固くなり痛みや発熱が伴う、産後ママに起こりやすいおっぱいトラブルです。

乳腺炎の原因は人それぞれですが、授乳時の姿勢や吸い付かせ方も原因のひとつです。また、左右のおっぱいを交互に授乳することも乳腺炎の予防に大切です。

添い乳によって、正しい姿勢で授乳ができなかったり、赤ちゃんが上手に乳首を含ませられなかったり、一方のおっぱいばかりで授乳をするなどが頻回に起こっていると、乳腺炎に繋がる可能性があります。

ただし、添い乳をしながら、指が乳輪にかからないよう注意しながら手で包むように乳房を支えて授乳をしたり、日中は正しい姿勢で左右のおっぱい偏りなく授乳ができていれば、必ずしも乳腺炎になるわけではありません。

乳腺炎に既にかかっている人、症状が繰り返し起こりやすい人は、特に注意をしましょう。

添い乳はいつから始めて、いつまで続けてよい?

母子手帳

添い乳はいつから始められて、いつまでに卒業するべきか、明確な決まりはありません。基本的には、赤ちゃんとママのタイミングに委ねられています。

添い乳は新生児からできる

新生児から添い乳をしているママの体験談をご紹介します。

「添い乳は『首がすわってからの方がよい』と聞いていました。ところが、生後1ヶ月の時に保健師さんが自宅に来たときに『添い乳は今からでも始められる』といわれたので、その日から始めてみたら本当に添い乳に成功!月齢はあまり関係ないと思いました」

添い乳は新生児からでも始めることは可能です。ママが添い乳を始めたいと思ったときに始めてもよいのかもしれません。

ただし、新生児や低月齢の赤ちゃんは、まだまだおっぱいを吸うのは上手ではなく、吐き戻しもしやすいため、吸わせ方や窒息事故には十分に気を付けましょう。

やめるタイミング・やめ方は人それぞれ

一方で、添い乳を卒業する時期や事情は、さらに人それぞれです。

添い乳は「いつまでにやめなければならない」という明確な決まりはありません。乳歯が生え始めると、虫歯予防のためにも「1歳頃にはやめた方がよい」という意見があれば、「完全に断乳を終える1~2歳くらいにやめればよい」という意見もあります。

添い乳をいつまで続けるかは、赤ちゃんの様子を見てママが決めるのがベストの選択肢でしょう。

添い乳をやめられたママの体験談をご紹介します。

「もともと母乳があまり出なかったため、混合で育てていたのですが、生後4ヶ月を過ぎた頃にはほとんど母乳が出なくなってしまいました。

添い乳をしても、赤ちゃんが母乳を無理やり出そうとしたのか、乳首を強く噛まれて痛い思いをしたり、乳首をくわえてもすぐに自分から離して泣き出してしまったり…。

子どもが母乳に満足していない様子が目に見えて明らかだったので、添い乳を諦めてミルクを少しあげることにしました。

うちの子は母乳よりもミルクが好きなので、ミルクは寝かしつけのツールとして大活躍。生後6ヶ月になった今でも、寝る前に少量のミルクを飲ませています」

「2歳になる前には卒乳をしたくて、添い乳もある日突然やめてみました。1週間近くぐずっていましたが、10日も経つと泣かずに眠ってくれました。

添い乳をしていた頃は夜中に何度も起こされていたので、睡眠不足の日々が続きましたが、添い乳をやめた今は朝までぐっすり寝てくれるようになったのでかえってらくちんになりました」

添い乳をやめるときは大変でも、やめた後はかえってらくになったというママの声はとても多いです。タイミングを見て、やめ方を模索してみてはいかがでしょうか。

添い乳のやめ方のコツ

ぬいぐるみを抱いて眠る赤ちゃん

添い乳を最初からスムーズにやめられる赤ちゃんはあまりいません。赤ちゃんとママのペースで、少しずつ添い乳ではない方法で寝つけるようになるとよいですね。

添い乳での寝かしつけをやめるときのコツをご紹介します。

添い乳以外の寝かしつけの入眠儀式を取り入れる

添い乳による寝かしつけが定着している赤ちゃんは、初めのうちはおっぱいをほしがるかもしれません。「ねんねのときのおっぱいはおしまいだよ」といって、添い乳はもうしないことをしっかり伝えましょう。

おっぱいがほしくて泣き出しても、あげたい気持ちをグッと我慢。家族に理解を得ることも忘れないようにします。

添い乳をやめる前の段階で、新しく「寝かしつけの儀式」を添い乳と並行して始めてみてもよいですね。

例えば、好きなキャラクターのぬいぐるみと一緒に寝たり、触り心地のよいタオルを握って寝たり、赤ちゃんが寝るときに安心できて心地よい環境づくりをしてあげる方法もおすすめです。

それでもおっぱいをほしがるときは

添い乳をやめておっぱいがほしくて泣いているとき、数日間は我慢してみましょう。何日も続くような場合は、まだ時期的に早いと考えて、添い乳を再開してみてもよいかもしれません。

赤ちゃんの様子を見ながら、またしばらくしてから卒業に再チャレンジをしてみてはいかがでしょうか。

添い乳をする・しない、その時期も赤ちゃんとママ次第!

ベッドでスキンシップする赤ちゃんママ

添い乳は寝ながら授乳して寝かしつけをする方法です。寝不足が続いたり、精神的・体力的にも疲れやすいママにとっては便利に感じますよね。

添い乳をする・しないに正解はないため、赤ちゃんとママが必要性を感じるのであれば、取り入れてみてもよいでしょう。ただし、添い乳をする際は事故の危険もしっかり理解しておき、赤ちゃんの安全重視で、適切なやり方でおこなってください。

また、添い乳はいつから始めて、いつまでにやめるかも自由です。できるだけ負担なくやめられるように、あらかじめやめる時期・やめ方についても考えておくとよいかもしれませんね。

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