新生児が昼も夜も寝ない!原因と対策、先輩ママの体験談
新生児が昼も夜も寝ないのは不思議なことじゃない!
新生児の生活について育児書などを見ていると、「新生児は1日の約7割程度を寝て過ごす」と書かれていることがあります。オムツ替えや授乳以外はほとんどの時間を寝て過ごすイメージです。
しかし、すべての新生児が育児書どおりに行動するわけではありません。実際には、個人差があるのが現実です。一度の眠りで3~4時間程度眠る新生児もいれば、30分ほどの短い時間で寝て・起きるを繰り返す子もいます。
昼間に全然寝ないのに夜も寝ない。赤ちゃんの夜泣きが強くなるのは生後3~4ヶ月以降と聞いていたのに…、「泣いて寝てくれない」「ぐずって寝ない」と疑問に思うかもしれません。
生後間もない新生児は、生活リズムがまだ整っていないため、昼夜問わず、ママが思うように寝ないことは何も不思議なことではありません。月齢が進むと共に、生活リズムが整ってくるため、焦らずにお世話をしていきましょう。
新生児が寝ない原因は?
新生児が寝ない原因は赤ちゃんによって異なります。もちろん原因ががひとつとも限りません。まずは考えられる原因を探り、ひとつひとつ試してみることから始めましょう。
昼と夜の区別がついていない
生まれて間もない新生児は昼と夜の区別がつかないため、「夜になったら眠る」という感覚はありません。一般的に、昼夜の区別がついてくるのは生後4ヶ月頃。
ただし、赤ちゃんが「昼と夜の区別がつくようになること」と、「睡眠リズムが整う」ことは必ずしもイコールではありません。
お腹が空いている
新生児は一度の授乳で飲む母乳やミルクの量が少なく、授乳間隔が短く頻回です。お腹が空くと、2~3時間おきに泣いてママにアピールをします。
新生児が泣いたら、そのたびに授乳をおこないましょう。昼夜を問わず授乳しなければいけないので、新生児期~低月齢はママの心労が溜まりがちですが、授乳間隔は少しずつ空いていきますよ。
げっぷを出せていない不快感
授乳の際に空気を飲み込んでしまったとき、げっぷをうまく出せないと、お腹に空気が溜まり不快感で泣くことがあります。新生児が夜にうなるのも、げっぷを出せない不快感が原因のひとつともいわれています。
また、げっぷを出していないと母乳やミルクを吐きやすくなるので、眠るときは頭の位置を少し高くして寝かせてあげるとよいですよ。
オムツが濡れている
新生児は授乳回数が頻回なため、おしっこやうんちの回数も多いです。「さっきオムツ替えをしたばかり」と思っても、目安として2~3時間おきにこまめにオムツをチェックしてあげてください。
新生児は下痢をしていなくても、もともとうんちがゆるく、オムツの中が蒸れやすいです。オムツの中が湿っていると、落ち着いて眠れないだけでなくおむつかぶれの原因にもなるので、おしっこやうんちをしたら、できるだけ早くオムツ替えをしてましょう。
便秘
反対に、新生児は内臓機能が未熟なために、便秘になってしまうことがよくあります。便秘になっていると、お腹が張ってしまい、寝ないでぐずってしまうことが。
便秘対策にはお腹のベビーマッサージや綿棒刺激がありますが、便秘が続くようであれば、小児科(1ヶ月健診までは出生した産院)で浣腸を相談してみてもよいでしょう。
室温や温度が不快
新生児は特に気温の変化に対応できないため、室温や湿度が不快で寝ないことが。赤ちゃんに快適な温度は、夏であれば25~28℃、冬は18~22℃といわれています。赤ちゃんの近くに温湿度計を置いて、こまめにチェックしてあげましょう。
また、赤ちゃんは大人が思っている以上に体温が高くて汗っかきです。衣類は重ね着しすぎないよう注意し、吸水性のよい肌着を選んでください。
日中の刺激が強い
新生児は体験するすべてが初めてのこと。ママにとってはちょっとしたお出かけでも、新生児にとっては刺激となり、興奮状態に陥ってしまい夜に寝ないことが。
また、免疫力の面からも、新生児との遠出の外出は1ヶ月健診を終えるまではできるだけ控えるようにし、その後も軽い外気浴から徐々に慣れさせていきましょう。
精神的不安を感じている
新生児は、毎日新しい環境に適応することに一生懸命。同時に見慣れない世界に不安を感じていることも。
ママが近くにいないことでいきなり不安を感じてしまうため、長時間なかなか落ち着いて寝ないときは、抱っこしたりスキンシップをしたり、安心感を与えてあげるとよいですね。
体調不良・病気の可能性
新生児が寝ない、発熱がある、そのほか様子がおかしいときは、何かしらの病気にかかっている可能性があります。新生児には母体免疫があるからといって、感染病にかかることも。
赤ちゃんの体温は平熱が36.5~37.5度程度と、もともと高いですが、目安として、新生児に38度以上の発熱があればすぐに病院を受診しましょう。気になることがあれば病院に相談してください。
新生児が寝ないときに試したい対策法
抱っこして安心感を与えてあげる
新生児は一人で上手に眠ることができません。基本的にママのおっぱいか抱っこで眠らせてあげましょう。
また、新生児でも視覚以外の五感はほぼ完成しているため、ママの声を聞いたり、抱っこされたりすることで、安心感を覚えます。抱っこされると心拍が安定し眠りやすいといわれているので、寝ないときは試してみるとよいでしょう。
抱っこで新生児が眠ってくれても、眠りが浅いうちにベッドに置くと、起きて泣いてしまうので、しばらくは抱っこで過ごすのもおすすめです。
寝ているときは部屋を暗くする
寝ているときと起きているときのメリハリをつけるために、昼間でも睡眠するときはカーテンを閉めて部屋を暗くしてあげましょう。反対に、起きている間は部屋を明るくします。
また、昼夜のリズムを付けていくために、朝になったら決まった時間にカーテンを開けて、徐々に昼と夜の区別をつけていくようにしましょう。
沐浴は決まった時間に適温で入れる
1日に1回の沐浴は、熱過ぎるお湯で入れると、体温が上がり興奮してなかなか寝付けない原因に。38~39℃ぐらいのお湯で入れてあげるようにしましょう(寒い季節は風邪を引かないように調節してください)。
なお、新生児の沐浴は赤ちゃんの機嫌がよい時間帯であれば基本的にいつでも大丈夫ですが、生活リズムを整える意味では、毎日決まった時間に入れるようにしましょう。
おくるみなどでおひなまきにする
新生児は「モロー反射」といって、「ピクッ」とびっくりしたように両腕を広げる原子反射があります。眠っている間に無意識に起こるため、自分のモロー反射に反応して起きてしまうことがあります。
そんなモロー反射の対策には、おくるみやバスタオルで新生児の体をきっちり巻いてあげる「おひなまき」が効果的です。動画サイトなどでも「おひなまき」と検索すると、巻き方を紹介している動画が多く公開されています。
巻き方は「少しきついかな?」と思うぐらいでOK。新生児は解放されているよりも包まれている方が、ママのお腹の中にいたときの感覚で安心してよく眠れるともいわれています。
胎内音やオルゴール音を鳴らす
ついこの間までママのお腹の中にいた新生児は、いつも胎内音を聞いていました。胎内音の動画やCDを聞かせると安心します。
赤ちゃんによっては、ドライヤー音やビニール袋のガサガサする音が好きな子も。睡眠を促すようなやさしいオルゴール音もおすすめです。
バウンサーに乗せる
バウンサーのやさしく心地よい適度な揺れは赤ちゃんの寝かしつけに効果的。抱っこしてうとうとしたらバウンサーにそっと移動させるのもよいですね。寝かしつけに効果的な電動バウンサーもおすすめです。
「新生児が寝ない!」「うちはこうした」先輩ママの体験談
「新生児が寝ない」と悩んだ経験を持つママは少なくありません。「うちの子だけ?」と心配することもないですよ。
以下では、先輩ママの体験談をご紹介します。共感する部分も多いのではないでしょうか。また、先輩ママの寝かしつけの対策法も参考にしてみてくださいね。
体験談1.産後は授乳と抱っこの繰り返し
‐「待ちに待った我が子の誕生に感動したのも束の間…。出産後は授乳と抱っこの繰り返し。授乳→うとうとする→ベッドに下ろす→気がついて泣く、の無限ループ。
『母乳が足りてないのかな?』と心配になり、頻繁に体重を測っていました。月齢が進めば、一度に飲む母乳量が増えると聞いていたので、新生児期はひたすら辛抱強く授乳を繰り返していましたね」
体験談2.実家で泣き続ける新生児
‐「生後1週間からしばらくは赤ちゃんと実家で過ごしました。
母の助けを借りて、あの手この手を使っても新生児が寝ない…。昼はずっと抱っこしていないと泣いてしまい、夜は30分おきにぐずり。
『オムツかな?』と思って見ても、オムツは濡れてないし、実家の家族にも迷惑をかけていると申し訳なさと肩身の狭い思いでいっぱいでした。
そのたびに『うちの子は何か違うのかな、私のやり方が悪いのかな、他の赤ちゃんはどうなんだろう』とそればかりを考えていました」
体験談3.夜がくるのがこわい
‐「新生児から夜に寝ない日が続いていたため、生後1ヶ月が経った頃は夜がくるのがこわくなっていました。集合住宅なので近所への迷惑も気になり…。
ふと赤ちゃんを見ながら、ひとり涙したこともありました」
体験談4.抱っこ紐を使う
‐「寝ないときは抱っこをするとうとうとしてくれるのですが、ずっと抱っこをしていたら家事も何もできません。そこで、抱っこ紐を使って寝かしつけをしながら家事をしていました。
続けていると、抱っこ紐の中にいると寝てくれる時間が増えた気がします」
体験談5.生活リズムを整える育児法を実践
‐「新生児が寝ないことで悩んでいたとき、いろいろと調べていたら、決められたスケジュールをこなすことで生活リズムを整える“ネントレ”にいきつきました。
赤ちゃんが眠っていても決まった時間に起こし、決まった時間に入眠儀式をおこなう、というもの。赤ちゃんを起こした後はカーテンを開けて明るい部屋にするなど、睡眠環境も徹底しました。
最初は大変でしたが、徐々にすんなりと寝てくれるようになった気がします」
新生児が寝ないのは普通、いつかは寝るようになる
初めての育児では不安や疑問がつきものですよね。新生児が寝ないことはめずらしいことではありません。
赤ちゃんとの生活をスタートさせて、授乳をしてもオムツ替えをしても寝ない日々が続くと、「こんなはずじゃなかった」とストレスが溜まってしまうものです。
まずは、新生児はマニュアルどおりにはいかないことを理解し、柔軟に対応していく心構えが必要です。できるだけ家族にも協力を求めて、一人で溜め込まないことも大切ですよ。
新生児・赤ちゃんが寝ないのは、多くのママたちの悩みであり、成長と共に大半が改善されていく問題でもあります。新生児の成長はあっという間です。今しかない、新生児の成長を楽しんで育児をしましょう。