乳腺炎の症状とは?原因と治療法、予防に有効なマッサージ法まで

母乳育児中の心配ごとといえば乳腺炎。症状が悪化した場合のしこり・痛み・発熱は辛く、苦しんでいるママがいます。今回は、乳腺炎の原因や治療法、未然に防ぐための予防法とマッサージ法をご紹介します。授乳中のママは必見ですよ。

乳腺炎の症状とは?

発熱の症状で横になる女性

授乳中に、母乳の生産と赤ちゃんが消費するバランスが崩れると、母乳が乳腺に溜まり詰まってしまいます。そこに細菌が侵入し、炎症が起こることが原因で乳腺炎が発症します。症状としては、悪化するとおっぱいが固くなり、痛みとともに発熱することもあります。悪化してしまう前に早めに受診しましょう。

乳腺炎には大きく分けて「急性乳腺炎」と「慢性乳腺炎」があり、授乳中のママに多い「急性乳腺炎」には「うっ滞性乳腺炎」と「化膿性乳腺炎」の2つに分けられます。

うっ滞性乳腺炎

母乳が作られてから乳頭から分泌されるまでの通り道(乳管)が詰まってしまう状態をうっ滞乳腺炎と呼びます。おっぱいの一部(ひどくなると全体)が母乳の塊となって固くなってしまいます。

◇主な症状

  • おっぱいが腫れて軽く赤みがさす
  • おっぱいに固いしこりができる
  • 痛みがある
  • 乳頭にニキビのような白斑(はくはん)ができる
  • 微熱

化膿性乳腺炎

うっ滞性乳腺炎に細菌が侵入し炎症することが原因で、患部が赤くなり、激しい痛みと高熱がでる症状を化膿性乳腺炎といいます。

◇主な症状

  • おっぱいが赤くなり、固く腫れている
  • おっぱいに固いしこりができる
  • おっぱいに激しい痛みがある
  • 高熱があり、体にインフルエンザのときような痛みがある
  • 脇の下のリンパが腫れている

乳腺炎の原因とは?

授乳するママと赤ちゃん

授乳中のママはうっ滞性乳腺炎にかかり、悪化した場合に化膿性乳腺炎になることが多いです。そのためまずは、うっ滞性乳腺炎の原因についてみてみましょう。

うっ滞性乳腺炎の原因

  • 乳管が狭い
  • 授乳の間隔が長い
  • 赤ちゃんがうまく母乳を吸えていない、飲み残しがある
  • よく同じ姿勢や角度で授乳をする、授乳のバランスが悪い

母乳をあげるときのママの姿勢や、くわえさせ方が適切でないと赤ちゃんは上手におっぱいに吸いつくことができません。また、いつも同じ抱き方や角度が続くと、場合によっては吸い取ってもらえない乳管がでてきてしまいます。

こうして、飲みきれなかった母乳が詰まりを起こし、乳管に溜まることが原因になることが多いのです。

乳腺炎と食事の関係

食べる女性の口元

「脂っこい食事をしたら乳腺炎になった」
「お餅を食べたら母乳が詰まった」

などの噂を、一度は聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。食事と乳腺炎の関係性も気になるところですよね。

しかし、実は食事の量や質と母乳の関係について科学的根拠はありません。そのため、甘い食べ物や乳製品、ステーキを食べたから乳腺炎になる、というのにもハッキリとした根拠はないのです。

それよりも、授乳のタイミングや姿勢に問題があると考えてよいでしょう。無理な脂肪制限ではなく、栄養バランスの良い食事を心掛けることが大切です。食べ過ぎない程度に、揚げ物や甘い食べ物など、食べたいものを我慢せず楽しむのは、育児ストレスを溜めないにも必要ですよね。

乳腺炎の対処法

ポイント

乳腺炎で発熱があるときは入浴を避け、無理にマッサージをしないようにしましょう。熱はないものの、乳腺炎になりかけていると感じたときは、お風呂でよく暖まると良いとされています。

おっぱいが熱を持っているとき

おっぱいが熱を持っているときの対処法として、患部を冷やすようにしてください。しかし氷などで冷やしすぎると逆効果なので注意が必要です。冷却シートや、小さいサイズの保冷剤をタオルでくるんでゆっくり冷やすのがおすすめです。

乳腺炎で腫れたときは、ジャガイモ湿布をしていたという先輩ママも。ジャガイモに含まれるビタミンBには炎症や感染を抑える効果があり、乳腺炎やうっ滞性乳腺炎による乳腺の腫れを鎮める効果が期待できます。ジャガイモは軽度のやけどを冷やすのにも効果的でおすすめの対処法です。

◇ジャガイモ湿布の作り方

すりおろしたジャガイモと小麦粉をガーゼに包んで患部に貼ります。乾いてきたら新しいものに取り換え、腫れが治まるまで続けていきます。

しこりが痛むとき

乳腺炎になり、しこりが痛いと苦しむママが多いです。しこりは母乳が詰まってしまい、溜まっているのが原因としてほとんどです。また、このとき乳頭に白斑と呼ばれる白いニキビのようなでき物ができる場合もあります。

しこりができたときの対処法として、入浴しながらマッサージすると効果的です。しこりになっている部分をそっと乳頭に向かって優しくマッサージしていきましょう。しこり部分をもみほぐすだけでは効果がないので、力をいれすぎないようにおこなってくださいね。

乳腺炎の治療法

病院で医師の診察を受ける女性

乳腺炎の症状が出た場合は、悪化しないよう早めに病院を受診し、治療していきましょう。

しこりや白斑があり、おっぱいが少し痛むなどの症状があるとき、うっ滞性乳腺炎になりかけているときは、助産師や看護師による授乳方法や搾乳の指導、マッサージをおこなってもらいます。

うっ滞性乳腺炎の場合、専門スタッフによる効果的な乳房マッサージをしてもらうと改善することがほとんどです。

しかし細菌感染があり、化膿性乳腺炎になってしまった場合は、抗生物質や消炎鎮痛薬の投与での治療が必要です。これでも改善されず、膿が溜まるほどになった場合はメスで切開して膿を除去して治療する場合もあるようです。

乳腺炎の予防法

搾乳器と授乳中のママと赤ちゃん

乳腺炎の予防として、今日からすぐ始められる効果的な方法をご紹介します。授乳中の人はぜひ試してみてください。

抱き方を工夫しながら授乳する

20~30分ほどかけて両方のおっぱいで授乳していくと良いでしょう。

抱き方の基本は横抱きですが、縦抱き(ママの太ももをまたぐように座らせる抱き方)、フットボール抱き(赤ちゃんをわきの下に抱えクッションなどで高さを調節する抱き方)などもおすすめです。

いつも同じ抱き方だと一部の乳管に母乳が溜まってしまう場合があるので、姿勢を変えながら授乳しましょう。

搾乳する

授乳の間隔が開くときや、赤ちゃんが母乳を飲み残したとき、搾乳することで乳腺炎の予防になります。また、授乳前にも溜まった母乳を絞り出してあらかじめ搾乳しておくことで、赤ちゃんが吸い付きやすくなります。

細菌の侵入を防ぐためにも、授乳や搾乳の前後は必ず乳首を清潔にすることをクセづけておきましょう。

バランスの良い食事と水分をしっかり摂る

和食はバランスが良いとされ、日本人になじみのある調理法なので消化もしやすいです。最低限のカロリーは摂取しつつ、バランスのとれた食事を心掛けましょう。

授乳中は母乳に水分を取られているため、こまめな水分補給が大切です。1日2リットルが目安です。一度にたくさんの水を飲むと胃に負担をかけてしまうので、こまめな水分補給を心掛けましょう。

乳腺炎の予防にも!スムーズな母乳育児のためのマッサージ

おっぱいマッサージ

マッサージで母乳の分泌を促し、赤ちゃんの吸いつきをよくすることで、しこりを改善したり、乳腺炎の予防としても有効です。

今回は、おっぱいマッサージと乳頭マッサージの2種類をご紹介します。入浴時におこなうと母乳が出て汚れる心配もないですし、血液循環がよくなり効果的なのでおすすめです。

乳首のケア(乳管開通マッサージ)

母乳育児に備えて、妊娠中も臨月ごろから乳首のマッサージをおこない、乳管を開通させ乳頭・乳輪を柔らかくしておきましょう。ケアをおこなうことで、赤ちゃんが吸いつきやすくなりますよ。ただし、お腹が張ってきたときはすぐに中止しましょう。

各おっぱいに3分ずつおこないましょう。

  1. 乳輪の境に親指、人差し指、中指の3本の指の腹を当て、垂直にゆっくり押します。
  2. 押しながら3本の指の腹で乳輪全体をつまみます。
  3. つまんだまま、乳頭の先に向かって3本の指をすり合わせ、しごくような感じで引き延ばし、ゆっくりと指を離します。
  4. 親指、人差し指、中指の指の腹で乳頭を上下・左右・斜めと全方位にもみほぐしながら乳頭の方に向かってずらしていきます。固い部分があれば重点的におこないましょう。

おっぱいマッサージ

マッサージは詰まっている側だけではなく両方のおっぱいを交互におこないましょう。

  1. おっぱい全体を手で包み込みます。
  2. そのまま上下左右に動かしていきます。
  3. 何回か繰り返したら、親指、人差し指、中指の3本指の腹で乳輪部分をつまむように持ち、少しづつ力を入れながら母乳を絞り出していきます。

乳腺炎は予防と早期対処で悪化を防ごう

ママ 赤ちゃん

授乳期間中のママなら、誰しもが乳腺炎になる可能性があります。しかも、初めて母乳育児をおこなう人は特になりやすいものです。しこりや痛み、白斑などができてしまった場合は早めの対処で、悪化しないよう防ぎましょう。

万が一、症状が出たときは放置せず、かかりつけの産婦人科や母乳外来を受診し早めの治療を。

授乳は赤ちゃんとママの大切なコミュニケーションでもあります。乳腺炎の症状が出て授乳が苦痛にならないようにするためにも、まずは普段の授乳方法を見直し、予防とマッサージの習慣で乗り越えていきましょう。

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