おむつかぶれはカビが原因?カンジダ性皮膚炎との見分け方や薬は?
おむつかぶれはカビが原因なの?
普通のおむつかぶれの原因は排泄物の刺激や蒸れ
赤ちゃんのおしりが赤くただれていたり、ブツブツと湿疹ができているのを見つけたら、「おむつかぶれ」と判断するママも多いでしょう。
おむつかぶれの原因は「カビ」だと聞いたことがある人がいるかもしれませんが、いわゆる一般的なおむつかぶれはカビによる症状ではありません。
普通のおむつかぶれは、おむつを当てている部分がうんちやおしっこの排泄物の刺激で炎症を起こしたり、おむつの中の蒸れによって皮膚がふやけて摩擦によって起こるものです。
特に、下痢しやすい低月齢の赤ちゃんや汗をかきやすい夏に注意が必要です。
おむつかぶれが長引く場合はカビが原因かも
おむつかぶれは、通常こまめにケアをしていれば症状が改善されます。
しかし、おむつ替えを頻繁にしたり、おしりを清潔にしたり、ときちんとケアをしているのにおむつかぶれの症状が長引く場合は、カビが原因のカンジダ性皮膚炎の可能性があります。
おむつかぶれとカビによるカンジダの見分け方
カビによるカンジダ性皮膚炎とは?
カンジダ性皮膚炎は、「カンジダ菌」というカビの一種の増殖が原因です。おしりやまた、脇の下などにカビが感染し、赤くただれておむつかぶれやあせもに似た症状が現れます。
カンジダ菌というカビは、体の至るところに存在していますが、普段はカビがいても影響を及ぼすことはありません。しかし、おむつの中のような湿度や温度が高いところや、不衛生なところだとカビ菌が異常繁殖してしまうことがあります。
特に抵抗力の弱い赤ちゃんにはよくみられるカビ菌のため、注意が必要です。
おむつかぶれとカンジダ性皮膚炎の違い
おむつかぶれとカビによるカンジダ性皮膚炎は見た目の症状が似ていて、素人には見分けるのはとても困難です。
わかりやすい違いや見分け方は、カビによるカンジダの場合はおむつが直接当たっていない部分や、隠れているしわの中まで炎症が起きていること。膿を持った赤い湿疹ができたり、炎症を起こし皮膚が剥けてきてカサカサしたりもします。
カビによるカンジダが疑われる場合は、素人判断で市販薬を使用せずに、病院を受診し医師に相談しましょう。
おむつかぶれとカビによるカンジダの薬や治し方
おむつかぶれとカビによるカンジダ性皮膚炎は、症状の見た目は似ているものの、適切な薬や治し方には大きな違いがあります。
おむつかぶれの治療は自然治癒が基本
普通のおむつかぶれの場合、症状がひどくなければ、基本的には自宅で治すことが可能です。
まずはおむつ替えをこまめにおこなうこと。1日に8回以上はおむつ替えをして、おむつが濡れているのを発見したらすぐに替えてあげましょう。
できるだけおしりふきの使用はやめて、ぬるま湯で洗い流してあげた方が刺激が少なく済みます。
赤ちゃんが下痢などをしておらず、気温が暖かい日であれば、すぐにおむつを履かせずにおしりをしばらく自然乾燥させると効果的ですよ。
ケアの仕上げは保護クリームを塗ってあげます。このケアを続けていれば日に日におむつかぶれは治っていきます。
しかし、おむつかぶれの症状がひどいときには、病院でステロイド薬を処方してもらいましょう。
カビによるカンジダは抗真菌薬で治す
対して、カビによるカンジダ性皮膚炎は自然に治ることはありません。さらには、ステロイド薬はかえって逆効果で、症状を悪化させてしまいます。
できるだけ早めに病院を受診し、顕微鏡検査でカビ菌の有無を調べてもらいます。カビ菌が見つかったら、抗真菌薬で治療をおこないます。
きちんと医師の指示を守って薬を使っていれば、およそ1~2週間程度で治ります。
おむつかぶれとカビによるカンジダの見分け方に迷ったら病院を受診しよう
赤ちゃんのおしりにできた炎症がおむつかぶれなのかカビによるカンジダ性皮膚炎なのかを一見して見分けるのは、実は医師でも難しいといわれています。
誤ったケアで症状を悪化させてしまわないよう、カビによる炎症が疑われる場合は、まずは病院を受診して医師の診断を仰ぐようにしましょう。
症状に合った薬や治し方で、赤ちゃんの苦痛を早く取り除いてあげられるとよいですね。