おむつかぶれにベビーパウダーは使ってよいの?逆効果って本当?
おむつかぶれやあせもによく使われるベビーパウダーは、ベビースキンケアの定番アイテムです。最近では、おむつかぶれに使用するのは逆効果ではないかという意見も。
「一体どっちなの?」と悩むママのために、今回は、赤ちゃんのおむつかぶれにベビーパウダーは効果があるのか、使い方の注意点などをまとめました。
おむつかぶれにベビーパウダーを使ってもよいの?
おむつかぶれとは
赤ちゃんに頻繁に起こるおむつかぶれとは、おむつを当てている部分がおしっこやうんちの刺激により炎症を起こし、ブツブツした赤いあせものような湿疹が出る症状。悪化するとおしり全体に症状が広がり、皮が剥けて痛みを感じます。
原因は、おむつの中の蒸れ。夏場で大量に汗をかいたり、下痢が続いたとき、長時間おむつを替えないことがきっかけとなります。
おむつかぶれにベビーパウダーはおすすめしない
ベビーパウダーとは、汗を吸収して蒸発させる作用があり、肌をサラサラに保つ効果があります。大人でも、夏など汗をかきやすい部分に、ベビーパウダーを使っている人もいるでしょう。
ひと昔まえであれば、おむつかぶれやあせもといえばベビーパウダーが定番でしたが、最近では、逆効果になるのでは?と、あまり使用はおすすめされていません。
ベビーパウダー自体の成分などが危険なものではありませんが、次の事柄が考えられることが理由です。
おむつかぶれにベビーパウダーは控えた方がよい理由
ベビーパウダーが汗腺をふさいでしまう
ベビーパウダーの粒子はとても小さいため、赤ちゃんの汗腺をふさいだり詰まらせてしまう可能性があります。
赤ちゃんの汗腺はまだまだ未発達なので、ベビーパウダーで毛穴をふさいでしまうことで、赤ちゃんの汗腺がうまく機能せず汗をかきにくくなり、体温調節が上手にできなくなってしまう可能性が。
毛穴詰まりが起こることで、おむつかぶれやあせもの悪化に繋がってしまいます。
ベビーパウダーの塊が肌に刺激を与える
ベビーパウダーを赤ちゃんのおしりに使うと、水分(汗)や皮脂を吸収して肌をサラサラにしてくれる効果がありますが、肌上の水分が多い場合、ベビーパウダーのつけすぎが原因でベビーパウダーの塊が肌上にできてしまいます。
そのベビーパウダーの塊は肌に刺激となってしまうため、おむつかぶれには逆効果になってしまいます。
おしりに限らず、ベビーパウダーを使用するときには、汗腺をふさがないようつけすぎに注意し、適量を守りましょう。
ベビーパウダーの成分と安全性も気になる!
そもそもベビーパウダーの主成分は、調理でよく使われるトウモロコシが原料の「コーンスターチ」。汗などの水分を吸収する効果があり、おむつかぶれの原因となるおしりの蒸れを防ぐ作用があります。これに水分を蒸発させる効果を持つ「タルク」という水酸化マグネシウムを含む成分が配合されています。
過去には、輸入タルクに発がん性の可能性があるアスベストが含まれていることがわかり、ベビーパウダーの使用について危険視されていた時期があります。
しかしその後、製造方法が変わり、現在国内にて販売されているベビーパウダーの成分にアスベストは含まれていないことがわかっているため、安心して使用することができます。
ベビーパウダーを使わないおむつかぶれの予防・対策
赤ちゃんのおむつかぶれには、ベビーパウダーは控えた方がよいことをご紹介しましたが、ではどのような対策をすればよいのでしょうか。
ベビーパウダーを使用しなくても、おむつかぶれの予防・改善におすすめの方法をご紹介します。
1.おむつをこまめに替える
おむつかぶれやあせも対策として一番大切なことは、おしりを清潔に保つことです。お出かけの時でも、おむつが濡れたらできるだけ即時に取り替えるようにしましょう。
2.おしりふきでこすらない
おむつを替える時におしりふきを使う場合、皮膚をゴシゴシと強くこすりすぎないように気をつけましょう。
おむつかぶれができているときは、おしりふきの摩擦で悪化してしまうことも。また、おしりふき自体の成分や素材が刺激となる可能性もあるため、できるだけシャワーや沐浴のぬるま湯で洗ってあげる方がベターでしょう。
3.おしりを乾燥させる
おむつ替えのときにぜひおこなってほしいのが、おしりの自然乾燥です。おむつ替えの際には、すぐに新しいおむつを履かせずに、おしりを空気に触れさせて、よく乾燥させるようにします。
天気がよく暖かい日は、窓際でおしりを日光浴させてあげるのもおすすめです。
4.保護クリームを塗る
赤ちゃんの薄い皮膚を保護するためには、おむつかぶれ用のクリームを塗ってあげると効果的です。皮膚を保湿することでバリア機能が高まります。
軽い症状であれば抗炎症作用が含まれるクリームや軟膏で改善されますが、おむつかぶれが悪化しているときは、医師に適切なステロイド薬などを処方してもらう必要があります。小児科で相談しましょう。
もしもおむつかぶれにベビーパウダーを使う場合は少量を薄く伸ばそう
一昔前までは、おむつかぶれやあせものケアに重宝されてきたベビーパウダー。過去の成分問題や、赤ちゃんの汗腺をふさぐ可能性などから、現在ではあまりおすすめはされていません。
しかし、これには医師の意見も分かれるところであり、必ずしもベビーパウダーが逆効果とはいいきれません。
効果的に使えば、便利なスキンケアアイテムのひとつです。もしも、ベビーパウダーを使うのであれば、つけすぎないように量に注意して薄くつけてあげるようにしましょう。
また、まずはおむつかぶれを未然に防いであげることが大切です。できるだけこまめなおむつ替えで清潔に保つようにして、蒸れないように定期的におしりを乾燥させ、保湿クリームで皮膚を保護してあげましょう。