産後は湿疹・蕁麻疹ができやすい!原因や対処法は?
産後にできる湿疹、症状と原因は?
産後は湿疹が起こりやすくなります。経産婦さんの多くが産後に肌質や体質が変わったと実感しており、湿疹が出ることはめずらしいことではありません。
妊娠から出産、産後にかけて体内ではホルモンバランスが急激に変化し、免疫力が低下するうえ、育児ストレスや疲れ、睡眠不足が重なるのが原因です。
妊娠前までは皮膚トラブルとは無縁だったような人でも、産後に突然、湿疹や蕁麻疹の症状に悩まされることがあります。
皮膚炎、かゆみ
そもそも湿疹とは、かゆみを伴う皮膚炎のこと。症状は2~3日で治ったり1週間以上が続いたりと、人によって様々です。
かゆみがひどいために、掻きむしってしまうと症状が悪化し、水ぶくれができることも。水ぶくれが破れると、皮膚がジュクジュクします。
皮膚を清潔に保ち保湿剤で肌を鎮めて、かゆみがあっても掻かないよう対処しましょう。
蕁麻疹
湿疹と似たような症状に蕁麻疹がありますが、これは皮膚にかゆみを伴う赤い腫れができる病気です。
一度蕁麻疹が現れると数時間程度で消える症状や、1ヶ月以上も継続して発症がする症状があります。
なお、アレルギー性の蕁麻疹の場合、妊娠前まではアレルゲンに無症状であったにもかかわらず、産後にはっきりと現われることもあります。
乳首のかぶれ
母乳育児をしているママは、授乳によって赤ちゃんの唾液、よだれが原因で乳首がかぶれて湿疹が出ることがあります。
授乳後は、乳首まわりをやさしくふいて、ケアクリームで対処しましょう。
ニキビ
産後、顔にできる湿疹としてはニキビや吹き出物が挙げられます。そのほか、産後は顔のほうれい線、シミ、しわ、くすみが目立ちやすくなります。
妊娠中からの湿疹が治らない
妊娠中の妊婦さんに現れやすい、妊娠性掻痒、妊娠性痒疹、妊娠性疱疹などの症状は、産後は自然と治るのが一般的。ただし、稀に産後も長引いてしまうことがあります。
症状が続くと、かゆみで掻きむしった傷に二次感染が起こって治りにくくなったり、傷あとが残ったりすることも。皮膚科を受診し薬を処方してもらいましょう。
産後に湿疹ができたときの対処法は?
病院を受診する
産後に湿疹や蕁麻疹が出た場合は、ホームケアで対処しながら、治らないようであれば皮膚科を受診しましょう。治療に適切な塗り薬や軟膏、内服薬を処方してもらえます。
産後はまだまだ皮膚がデリケートで、授乳中は内服薬の母乳への影響も心配なため、市販薬は避けた方がよいでしょう。
蕁麻疹の治療には、病院で内服薬を処方されることが多いです。授乳中の場合は、その旨をきちんと医師に伝えましょう。蕁麻疹の症状があまりにひどいと、授乳を中断するようすすめられるケースもあります。
しっかり保湿する
産後の湿疹は乾燥が原因のひとつ。顔もボディも乾燥しないように保湿剤でケアしましょう。湿疹によるかゆみも緩和します。
産後はできるだけ敏感肌用だったり、オーガニック商品だったり、やさしい成分の化粧品を使うと低刺激です。
乳首には、赤ちゃんが授乳で舐めてもよいように、専用のクリームを使ってください。
かゆみがひどいときは冷やす
産後にできた湿疹や蕁麻疹の症状がひどいとき、思いのままに掻いてしまうと、傷ができて悪化してしまいます。かゆみがひどいときの対処法は、アイスノンなどで冷やすと少し治まりますよ。
栄養バランスの取れた食事
産後はただでさえ母乳を作るために、栄養バランスの取れた食生活を送らなければいけません。栄養不足や栄養の偏りは、湿疹の原因にも。
特に産後は、鉄分、たんぱく質、カルシウムが不足しがちになるため、積極的に摂りましょう。食事だけで栄養バランスを整えるのが難しい場合は、授乳中も飲めるようなサプリメントをうまく活用しましょう。
心と体に負担をかけない
産後の湿疹は、心身の疲れ、ストレスが原因になっているかもしれません。慣れない子育てで悩み過ぎないように、家族や周囲の人にサポートしてもらいながら、心にゆとりを持ちながら過ごしましょう。
赤ちゃんのため、とはいってもママ自身が体調をくずしてしまってはきちんとお世話ができませんからね。
ストレスの多い生活が続くと、肌荒れが起きやすくなります。周囲に甘えることは決して悪いことではありませんよ。
産後の湿疹ケアは生活習慣から見直そう
産後は、湿疹や蕁麻疹といった皮膚トラブルだけでなく、体のいたるところに変化が起こります。妊娠と出産はそれだけ女性にとって大仕事といえます。
産後の湿疹を予防、対処するためには、まずは日頃の生活習慣の見直しが大切。それだけでも、病院で特別な治療を受けたり、薬を使わなくても湿疹が改善されるかもしれません。
育児環境を整える意味でも、一度自分の生活スタイルを見直してみてください。