赤ちゃんの逆さまつげの対処法は?いつ治る?手術は必要?
赤ちゃんの逆さまつげの症状は?
上に向かって伸びる上まつげと下に向かって伸びる下まつげが、それぞれ逆の方向に伸びてしまう逆さまつげ。医学的には睫毛内反症(しょうもうないはんしょう)といいます。
本来まつげは、目にほこりやごみが入らないように保護する役目があるものの、逆さまつげは黒目や白目にまつげが当たってしまう状態です。
生後6ヶ月頃までの赤ちゃんによく見られる症状。特に、下まぶたの内側の下まつげが角膜に当たっていることが多いようです。
逆さまつげは、目やにや涙の量が増えたり充血するなどの症状が現れます。まばたきの回数が多かったり、赤ちゃんが目をしきりにこするといった行動も逆さまつげが原因です。
赤ちゃんの逆さまつげの原因は?
そもそも赤ちゃんに逆さまつげが起きやすい原因は何でしょうか。まつげの毛根とまぶたに理由があります。
赤ちゃんのまぶたは大人に比べて脂肪が多くぷっくりしています。そのため、下まぶたが盛り上げり眼球の方へと向いてしまうことがあります。
母乳やミルクをよく飲み、少しぽっちゃりぎみな赤ちゃんには、特に逆さまつげが起こりやすいといわれています。
赤ちゃんの逆さまつげは自然に治るの?いつ?
一般的に、赤ちゃんの逆さまつげは自然に治ることが多いです。成長と共に顔の筋肉が発達することで、1~2歳頃までには、逆さまつげが治っていきます。
逆さまつげによって目やにや白目の充血がひどければ、眼科で処方してもらう目薬で対処すれば数日で治まることがほとんど。
眼球が傷ついたり、目の炎症や病気に繋がるようなことがなければ、しばらく様子を見てよいでしょう。
赤ちゃんの逆さまつげは病気を招くかも
逆さまつげは次第に治っていくことが多いですが、赤ちゃんが目をこすりすぎると、炎症が起こり目の病気を招いてしまうかもしれません。
白目が充血していたり目やにが多くないか、油断せずに注意してあげましょう。
結膜炎
上下まぶたの裏側と白目の部分を覆っている粘膜の結膜が、炎症を起こしてしまう病気です。感染やアレルギーが原因で目が赤く充血してきます。
逆さまつげにより、まつげが赤ちゃんの黒目を傷つけたり、清潔でない手で目をこするなどして重症化しやすい病気です。
白目が真っ赤に充血し、目やにが多く、まぶたが腫れぼったくなり、目をかゆがり涙目になるなどの症状が特徴です。
抗菌薬や抗アレルギー薬が処方されます。結膜炎はうつりやすいので、家族も感染しないよう対処します。
角膜円
黒目の表面の角膜が炎症を起こす病気が角膜炎です。ウイルスや外傷など、その原因は多岐に渡ります。
逆さまつげの場合、まつげが角膜を傷つけてしまうことがあり、目の痛みや視力の低下といった症状が出る可能性があります。
症状が軽いケースでは目薬で治療することもありますが、内服薬や場合によっては手術による治療が必要になるケースもあります。
赤ちゃんの逆さまつげ手術で対処することも
基本的には自然に治るのを待ちたい逆さまつげですが、成長しても逆さまつげが治らなかったり、上記でご紹介したような重症な目の病気を繰りかえす場合は、手術で対処することがあります。
大人、少なくとも小学生高学年ぐらいになれば局所麻酔をすることも可能ですが、赤ちゃんや子供には難しいもの。全身麻酔をして手術することになるので、当然体への負担が大きくなります。
そのため、赤ちゃんにはある程度成長を待ってから手術がおこなわれることが一般的ですが、待てないほど目の病気が深刻なケースも稀にあります。
逆さまつげの手術には、「埋没法」と「切開法」の2つの方法があります。年齢やまつげの生え方、まぶたの状態などを考慮して手術の方法が決められるため、担当の医師とよく相談しましょう。
赤ちゃんの逆さまつげはじっくり向き合って対処しよう
赤ちゃんの目は、顔の中でも目につきやすいために、目やにや涙などの異変があるとつい心配になってしまいます。成長と共に、自然に治ることが多いため、赤ちゃんがあまり気にしていないようであれば様子を見ましょう。
ただし、過度に白目が充血していたり、かゆがったりするようであれば、目の病気の可能性も捨てきれません。異変を感じたら、眼科を受診しましょう。
逆さまつげが治るまでの辛抱ですが、じっくりと向き合って対処してあげてくださいね。また、赤ちゃんが目をこすったときに傷つかないように、爪を常に短くカットしておくなどの対処も大切ですよ。