【医師監修】赤ちゃんの接触性皮膚炎(かぶれ)の原因と症状、治療・ケアの方法は?
– 目次 –
赤ちゃんの接触性皮膚炎とは?どんな症状?
接触性皮膚炎とは、皮膚に起こるいわゆる「かぶれ」の症状です。皮膚に接触する物質の刺激が原因で、かゆみを伴う炎症が起きます。
接触性皮膚炎は、その「原因となった物質が触れた部分だけ」に、赤くなったり、湿疹、水疱(すいほう)といった症状が出るのが特徴です。
赤ちゃんが接触性皮膚炎を起こしやすい物質
赤ちゃんの接触性皮膚炎の原因となる物質は人によって様々ですが、主に次の2種類に分類されます。
- 刺激性接触皮膚炎(物質の刺激によるもの)
- アレルギー性接触皮膚炎(アレルギー反応によるもの)
1.刺激性接触皮膚炎(物質の刺激によるもの)
外的刺激に触れることでかぶれてしまう、一般的な接触性皮膚炎。誰にでも起こり得ます。
赤ちゃんに頻繁に起こるのは、よだれや汗、うんち、おしっこの刺激によるかぶれ。保湿剤などの化粧品やシャンプー、市販の塗り薬、タオルや衣類の化学繊維などでも、刺激性接触皮膚炎を起こすことがあります。
皮膚が薄くて刺激に敏感な赤ちゃんは、大人以上に少しの刺激にも反応してしまことがあります。
2.アレルギー性接触皮膚炎(アレルギー反応によるもの)
また、アレルゲンに触れることでアレルギー反応が起こり、かぶれを引き起こすアレルギー性接触皮膚炎があります。これは、もともと赤ちゃんがアレルギー体質であるかどうかで変わります。
アレルギー性接触皮膚炎の原因には、例えば金属、卵や牛乳などの食べ物、薬物などがアレルゲンとして挙げられます。
アレルギーは成長に伴い改善されるケースや、反対にいきなりアレルギー体質になってしまうケースもあります。
赤ちゃんが接触性皮膚炎になったら?治療とホームケアの方法は?
患部を洗う
赤ちゃんが接触性皮膚炎になったら、まずは患部を洗って清潔にします。
赤ちゃんがひどくかゆがっているようであれば、冷たいタオルで患部の熱を冷やしてあげると炎症が少し和らぎます。かゆみで赤ちゃんが患部を掻き壊さないよう、注意深くみてあげましょう。
病院で薬を処方してもらう
治療には、炎症を抑える外用薬を塗ることになりますが、赤ちゃんには安易に市販薬を使うよりも、皮膚科や小児科を受診して、適切な薬を処方してもらう方が安心です。
湿疹の症状がひどかったり、強いかゆみを伴うようであれば、病院でステロイド薬が処方されることがあります。ステロイド薬を使うことに抵抗があるママもいますが、医師の指示に従い、用量・用法を守って、早期の治療を心掛けましょう。
原因となった物質を遠ざける
また、赤日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会の接触皮膚炎診療ガイドラインにおいて、「原因を確定し、その原因との接触を断つことができれば根治できる疾患である(※1)」と記載があるように、接触性皮膚炎の根本の治療には、原因を突き止めることが必要です。
いいかえると、原因がわかれば、意図的にそれを遠ざけることで、接触性皮膚炎を予防することが可能です。
赤ちゃんの場合は、大人よりも生活の範囲が狭いために、接触性皮膚炎の原因を探すことは容易だともいわれています。
湿疹ができた数時間前までさかのぼり、「新しく触れたものはないか」思い出してみましょう。例えば、赤ちゃんの口の周りに湿疹が出ている時は、よだれや食べ物、飲み物の果汁などが原因の可能性があります。
赤ちゃんの接触性皮膚炎の予防法は?
パッチテストをする
赤ちゃんの肌に初めて使う化粧品は、かぶれが起きないか、事前にパッチテストをすると安心です。
皮膚が柔らかい二の腕の内側に、化粧品を塗布して、数時間~1日程度様子を見て、赤くなったり湿疹が出たりしないか確認します。
アレルゲンに対するパッチテストについては、医師の指導のもと実施する必要があります。かかりつけの病院で相談しましょう。
こまめに肌をきれいにする
原因がはっきりわからなくても、手や顔をこまめに清潔するなどの心掛けで、接触性皮膚炎を防ぐことは可能です。
よだれや食べこぼし、汗はこまめに拭く、特に夏季は夜の入浴に加えて昼間にも全身の清拭またはシャワーをする、手づかみ食べの後は手をすぐに洗う、おむつは排せつの度にすぐ取り替える、などの工夫で、接触性皮膚炎の多くを防ぐことができます。
衣類・寝具・タオルを清潔にする
赤ちゃんの肌に触れる、衣類や寝具、タオルなどの身の回りのものは、よだれや汗で汚れがち。できるだけ清潔を保つようにしましょう。
こまめに取り替えるようにし、低月齢のうちは大人の洗濯物とは分けて、赤ちゃん用洗濯洗剤で洗います。
化学繊維ではかぶれてしまう赤ちゃんには、オーガニックコットンを使用したものなど、素材にも気をつけましょう。
保湿ケアを習慣づける
赤ちゃんの肌は乾燥しやすいため、保湿ケアをすることで、外的刺激から守るためのバリア機能を高めてくれる効果があります。
新生児から保湿剤を塗布することで、アトピー性皮膚炎の発症リスクが低下することもわかっています(※2)
また、赤ちゃんの全身の保湿ケアは、親子のスキンシップをも兼ね備えています。赤ちゃんに話しかけながらスキンシップするつもりで、毎日の保湿ケアを取り入れてみてください。
赤ちゃんの接触性皮膚炎は予防できる
接触性皮膚炎はかゆみを伴うので、赤ちゃんにとってもストレスになります。できるものなら未然に予防してあげたいですよね。
接触性皮膚炎は、原因がわからないままだと、治療をして症状がよくなったとしても、また繰り返してしまうかもしれません。接触性皮膚炎の予防・対策のためにも、毎日のお世話を通して赤ちゃんの様子をよく観察しておきましょう。
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※1 参考文献:日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会 接触皮膚炎診療ガイドライン
※2 参考文献:世界初・アレルギー疾患の発症予防法を発見 | 国立成育医療研究センター