授乳中のカフェインは危険?コーヒー・紅茶は母乳に悪影響?
授乳中のカフェイン摂取は母乳・赤ちゃんに影響がある?
授乳中のママがカフェインを摂取すると、そのうちのおよそ1%が母乳を介して赤ちゃんの体内へ取り込まれると言われています。たいした量ではないと思うかもしれませんが、赤ちゃんは大人に比べて未熟なので、カフェインを消化するのに時間がかかります。
そのため、赤ちゃんがカフェイン入りの母乳を飲み続けると、排出が追いつかずに体内にカフェインがどんどん蓄積していくことになります。
日本国内においては、授乳中の女性に対してカフェインを控えるような基準はありませんが、カナダやオーストラリアにおいては、授乳中の女性のカフェイン摂取に対し注意喚起がなされていると共に、1日の最大摂取量が定められています(※1)。
赤ちゃんが母乳からカフェインを摂取すると、具体的に、以下のような影響を及ぼす可能性が考えられます。
寝つきが悪くなる
カフェインを摂取して、なかなか眠れなくなった経験はありませんか?カフェインには、脳に刺激を与えて興奮させるという作用があります。少量のカフェインであっても、カフェインを摂取すると赤ちゃんの寝つきが悪くなる場合があります。
落ち着きがなくなる
赤ちゃんは大人に比べて感受性も強いので、カフェインを摂取すると落ち着きがなくなったり、違和感を感じて夜泣きが増えるなどの症状が現れる場合があります。このような様子がみられる場合、赤ちゃんが母乳を介してカフェインを摂り過ぎていないか振り返ってみましょう。
授乳中のカフェインは禁止?コーヒーは何杯まで?
授乳中にカフェインの摂取は控えた方が良いとはいえ、コーヒーや紅茶が好きなママはまったく飲まないでいるのも辛いもの。特に授乳中は、育児疲れやストレスが出やすい時期でもあります。極端な我慢をし続けていると、母乳の出にも影響してしまいます。
わんぱくキッズクリニックのホームページによると、「授乳中のコーヒーは1日に2~3杯なら良いといわれています(※2)」。あまり神経質になりすぎず、授乳中でもホッと一息つける時間を楽しんでください。
ただし、コーヒーや紅茶以外にもカフェインが含まれている飲み物や食品は意外と存在しています。授乳中は、トータルとしてカフェインの摂取量が増えすぎないように注意をしてください。
授乳中ママ必読!カフェインを多く含む飲み物や食品は?
カフェインを多く含む飲み物リスト
まずはじめに、一般的な飲み物100mlあたりに含まれるカフェインの含有量をご紹介します。授乳中の飲み物選びに、ぜひ参考にしてください。
- エスプレッソ:280mg
- 玉露:120mg
- ドリップコーヒー:90mg
- インスタントコーヒー:40mg
- ココア:30mg
- 抹茶:30mg
- 紅茶:20mg
- 緑茶:20mg
- ほうじ茶:20mg
- ウーロン茶:20mg
- 栄養ドリンク:50mg
- コーラ:10〜20mg
意外と知らない!カフェインを含む食品
意外と知られていないような食品にも、実はカフェインが多く含まれています。たとえば、甘いものが好きでチョコレートを食べるのが楽しみ!という授乳中のママもいるかもしれませんが、チョコレートにも46~80mg程度のカフェインが含まれています。高カカオなダークチョコレートほど、カフェインを多いです。
そのほか、眠気覚ましのミントガムもカフェインを含む食べ物として有名です。カフェインといえばコーヒーや紅茶のイメージが強いですが、飲み物だけではなく食品にも含まれている可能性があるので、授乳中のママは食品にも注意しましょう。
授乳中におすすめのノンカフェイン飲料
ノンカフェインでも美味しい飲み物は沢山あります。ノンカフェインの飲み物は、授乳中のママでも安心して飲める上に美容効果も高いので、カフェイン飲料の代わりに楽しんでみてはいかがでしょうか。
ここでは、授乳中のママにおすすめのノンカフェインの飲み物についてご紹介します!
たんぽぽ茶
たんぽぽ茶は、ハーブティーの一種・ダンデライオンを煮出した飲み物です。コーヒーに似た、コクのある風味と味わいなので、コーヒーの代わりにおすすめ!ビタミンやミネラル、鉄分なども豊富に含んでいるので、授乳中の貧血やむくみの予防・改善にも効果的です。
ルイボスティー
ルイボスティーはクセがなく、飽きのこない味わいで人気が高い飲み物です。アンチエイジングや美肌効果、授乳中に悩みやすいむくみや冷えの防止などに効果的と言われています。授乳中のママにも嬉しい効能が沢山含まれている、おすすめの飲み物です。
ローズヒップティー
名前のとおり、きれいなローズ色をしているノンカフェインのハーブティーです。「ビタミンCの爆弾」と言われるほど、豊富なビタミンCを含んでいます。ビタミンや食物繊維、鉄分などの成分が含まれているので、授乳中の便秘や肌荒れの解消に役立ってくれます。
デカフェコーヒー
ここ最近の健康志向で、カフェインを抜いた「デカフェコーヒー」が飲めるカフェも増えてきました。しかし、どのようにしてコーヒー豆からカフェインを抜いているか、知っている人はまだ少ないのが現状。
実は、安価なデカフェは化学薬品を使ってカフェインを抜いている場合も多いと言われています。いくらカフェインレスでも、安全性に疑問が残る飲み物を授乳中に飲むのは不安ですよね。
日本では、化学薬品を使ってカフェインを抜くことは法律で禁じられているので、授乳中のママは安心してください!もし、授乳中にデカフェの飲み物を飲む場合は、国産のタイプや非科学処理かを確認してから選びましょう。
授乳中はカフェインと上手に付き合おう
妊娠前にコーヒーや紅茶を頻繁に飲んでいたママにとって、妊娠から授乳中にかけての長い間に我慢を強いられるのは辛いですよね。赤ちゃんの為とはいえ、好きな物を全く絶ってしまうのは授乳中のストレスの元になります。授乳中の日々を快適に過ごすためにも息抜きは必要です。
ハーブティーや国産のでデカフェコーヒーなど、ノンカフェインの飲み物を組み合わせて、授乳中でも安心で楽しいコーヒータイムを楽しんでください。
※1 参考文献:食品安全委員会 食品中のカフェイン ファクトシート
※2 参考文献:わんぱくキッズクリニック ドクターズアドバイス 授乳中の食生活
関連キーワード
母乳育児・授乳