【助産師監修】授乳中でもヘアカラーはできる?気になる母乳への影響は?
授乳中のママは美容室でヘアカラーをすると、母乳に影響があるのでは…というウワサを聞いたことがありませんか? 産後はママ自身の抜け毛なども気になるところですが、何より気になるのはやっぱり赤ちゃんのこと。
そこで今回は、授乳中のママのヘアカラーについて、気になる話をまとめました。
– 目次 –
授乳中にヘアカラーはできる?母乳に影響する?
まず、結論として、授乳中のママであっても、基本的にはヘアカラーをすることは可能です。
多くのママが気になっている母乳への悪影響について、様々な意見はありつつも、一般的な頻度と方法でおこなう分には、ヘアカラー剤が母乳に悪影響を与えるという医学的根拠はありません。
カラー剤の成分が頭皮から多少吸収されるとしても、母乳にまで分泌される量はごく微量で、影響はないと考えられています。ただ、神経質になってしまうほど心配であれば、授乳中のヘアカラーは控えた方がよいかもしれません。
授乳中のヘアカラーは、母乳や赤ちゃんへの影響よりも、次のように、ママ自身に身体に無理をさせてしまう可能性があります。
頭皮に刺激となりやすい
母乳育児の有無を問わず、産後のママの身体はまだまだ本調子ではありません。体内のホルモンバランスの変化によって、肌や頭皮がデリケートな状態です。
普段なら問題のないカラー剤でも刺激になりやすく、頭皮や皮膚トラブルが起こることがあります。
産後抜け毛を悪化させる可能性も
さらに、産後2~3ヶ月頃からは抜け毛がひどくなります。カラー剤の刺激によって、抜け毛を助長させてしまう可能性も。
産後抜け毛自体は一過性のものなので、育毛剤などを使う必要もありません。できるだけ栄養と休養に気を配りながら、落ち着くのを気長に待ちましょう。
美容院での長時間の施術による腰痛やむくみ、おっぱいの張り
美容院でヘアカラーの施術をしてもらう場合、どれだけ早くても1時間半~2時間程度はかかってしまうもの。産後は腰痛やむくみが起こりやすく、長時間同じ姿勢でいると身体に負担がかかってしまうかもしれません。
また母乳育児中は、何時間も授乳せずにいると胸が張ってしまうため、乳腺炎になりやすいママは注意が必要です。
授乳中にできるだけ安心してヘアカラーをするために
「授乳中でもやっぱりヘアカラーを楽しみたい!」…そんなときは、少しでも安心してヘアカラーできるよう、次のポイントに気を付けてみましょう。
セルフカラーはしない
授乳中はできるだけセルフカラー(市販のカラー剤で自分でカラーリングすること)はおこなわず、美容院でヘアカラーをしてもらいましょう。
セルフカラーは手軽で便利ですが、市販のカラー剤は一般的に「どんな髪質の人でも染まるように」成分が強いものが使われています。その分、頭皮や髪へのダメージも大きいです。
市販のカラー剤の中には、「妊娠中・授乳中は使用を控えてください」といった注意書きがある商品もあるほど。
また、赤ちゃんや小さな子供がいる家庭では、カラー剤など薬剤や化粧品などの誤食・誤飲に気を付ける必要があります。
1日の施術メニューはヘアカラーのみにする
授乳中の美容院での施術はできるだけ負担を減らすため、1回につき、お願いするメニューはヘアカラーのみにしましょう。
例えば、「ヘアカラーと同時にカットをしたい」といった場合も、少し面倒ではありますが、別の日に分けて施術してもらうのがおすすめです。
事前に美容師さんに相談する
授乳中により安心してヘアカラーするためには、プロに相談するのが一番。中にはオーガニックヘアカラーなど、できるだけ頭皮や髪に低刺激なカラーリング薬剤を用意してくれる美容院もあります。
また、授乳中の腰痛などがつらい場合も、我慢せずに美容師さんに相談するようにしましょう。
授乳中のヘアカラーは無理をしないで
授乳中のヘアカラーに過度に不安を感じるようであれば、卒乳まではヘアカラーを控えることをおすすめします。ママ自身の頭髪や身体のためにも、無理をせず休息を優先させる方がよいでしょう。
一方で、時には美容院に行ってリフレッシュしたり、髪型を変えて気分を上げることも大切。今回ご紹介したポイントに注意すれば、ヘアカラーを楽しむことは可能です。
また赤ちゃんを預けて美容院へ行く際は、お世話をしてくれる人やミルクなどをきちんと準備しておきましょう。