赤ちゃんの抜け毛・ハゲの原因は?病気やストレス?自然に治るもの?
赤ちゃんの抜け毛、後頭部がうっすらハゲになっているのを見るとママたちは本当に驚きます。ストレス?病気?と、抜け毛の原因がわからず心配になってしまいますよね。
しかし、赤ちゃんの抜け毛は珍しいことではないのです。赤ちゃんの抜け毛の原因について詳しくまとめました。
赤ちゃんの抜け毛の原因は?
大人の場合、ホルモンバランスや加齢などの原因によって抜け毛が起こります。生まれて間もない赤ちゃんにも抜け毛があるとは、実は珍しいことではありません。
赤ちゃんの抜け毛、ハゲ、髪の毛が抜ける、薄毛の原因は、大人の場合とは異なる原因や症状が隠されているのです。
- 新生児生理的脱毛
- 乳児期後頭部脱毛
- 乳児脂漏性湿疹
- 赤ちゃんが好奇心で髪をむしる
- もともと髪が薄い・少ない
それぞれの原因について、以下で詳しくみてきましょう。
1.新生児生理的脱毛
新生児が生まれたときに既に生えている髪の毛はいわゆる「産毛」です。羊水の刺激から頭を守るという役割を持つ「胎毛」といわれています。
大人の髪の毛にはヘアサイクルがあるのと同様に、赤ちゃんにも髪の毛の生え変わり周期があります。
この髪の成長サイクルによって、早くて生後3ヶ月くらいから髪の毛の生え変わりが始まります。胎毛が抜けることで、「抜け毛が増えた」と感じることがあります。
抜け毛の量は赤ちゃんによって個人差がありますが、少しずつ抜ける場合もあれば、前頭部から頭頂部あたりの胎毛が一気に抜けてしまうことも。その後ヘアサイクルが休止期に入り、一時的にハゲの状態が続きます。
秋山こどもクリニックのホームページによると、新生児生理的脱毛は「やがて新しい毛が生えてきますので全く心配する必要はありません(※1)」。特別な対策を講じる必要もないでしょう。
2.乳児期後頭部脱毛
気が付くと、赤ちゃんの後頭部に円形脱毛症のような丸いハゲがみられる場合があります。乳児期後頭部脱毛は、生後2~3ヶ月頃から生後6ヶ月頃の赤ちゃんによく起こります。
この月齢の赤ちゃんは、寝返りをせずに仰向けで寝ていることが多いため、頭を動かして枕にこすれるなど、摩擦によって抜け毛が生じます。仰向けになったまま移動することも、乳児期後頭部脱毛の原因です。
やがて寝返りができるようになると、抜け毛が減り、ハゲた部分にも自然と髪の毛が生えてくるため、特別な治療や対策は必要ありません。
3.乳児脂漏性湿疹
乳児湿疹の一種に脂漏性湿疹という肌トラブルがあります。
脂漏性湿疹は、生後2~3ヶ月頃の新生児期の過剰な皮脂分泌が原因で起こります。首から上の顔やおでこ、頭皮に黄色い皮脂のかさぶたができます。
脂漏性湿疹の影響で抜け毛が生じることがありますが、すべての赤ちゃんに起こることではありません。なお、頭皮のかさぶたを無理にはがそうとすると,髪が抜けることがあるので注意しましょう。
脂漏性湿疹は、皮脂分泌が落ち着く生後3~4ヶ月以降には改善されるため、皮膚の清潔を保つことを心がけましょう。
4.赤ちゃんが好奇心で髪をむしる
1歳ぐらいまでの赤ちゃんは、まだ自分で好きなように動くことができず、手の届く範囲にあるものは、自分の髪の毛であっても好奇心を掻きたてられるもの。
自分で髪の毛を触り感触を楽しんでいるうちに、引っ張ったりむしったりして抜け毛が起こることもあります。頭皮のかゆみも、赤ちゃんが髪をむしってしまう原因のひとつです。
この抜け毛の症状は一時的で、他にも興味が増えてくると次第に髪をむしることは減ります。それまでは、頭皮のかゆみを感じないよう、できるだけ清潔を保つようにしましょう。また、爪は常に短く切っておく、おもちゃなど他のコト・モノに関心を向けるなどして、抜け毛の対策をしましょう。
なお、可能性がゼロとはいいきれませんが、1歳ぐらいまでの赤ちゃんがストレスによって髪をむしることは、ほぼないと考えられています。
5.もともと髪が薄い・少ない
赤ちゃんの中には、もともと髪の毛が薄く、少ない子がいます。個人差はありますが、およそ1歳を過ぎた頃には周りと同じように髪が生えてくるので、過度な心配はありません。
なお、乳幼児は髪の毛の生え変わりのために抜け毛を繰り返しますが、遅くとも3歳ぐらいまでには丈夫な髪に生え変わりが完了します。子供の成長と共に、髪の毛の育毛も見守りましょう。
赤ちゃんの抜け毛は一時的なもの
抜け毛・ハゲと聞くと、大人のようにストレスや何らかの病気を連想してしまいますよね。また、抜けてしまった髪の毛は放っておいてもこれからきちんと生えてくるのか心配です。
しかし、赤ちゃんの抜け毛は、成長過程に普通に起こる一時的なもの。ママ・パパは神経質になり過ぎずに、経過を見守ってあげてくださいね。
※1 参考文献:秋山こどもクリニック | 赤ちゃんのハゲ