赤ちゃんのおむつかぶれ対策に徹底したい6ステップ!
おむつかぶれとは?
おむつかぶれは「単純性おむつ皮膚炎」ともいわれる皮膚トラブル。乳児期に起こりやすい乳児湿疹の一種です。排泄物による湿りでおむつの中が蒸れて皮膚が傷つきやすくなり、そこにおしっこやうんちの刺激、摩擦による刺激が加わって炎症が起こるものです。
おむつかぶれの症状
おむつかぶれの症状は度合いによって異なります。やや赤くなっている程度の軽い症状から赤みが強いもの、小さなぶつぶつの湿疹を伴うもの、水ぶくれ、皮膚がめくれたようになっているもの、じゅくじゅくしたりただれたりしているものなど様々。
また、おむつかぶれは痛みやかゆみが伴うので、赤ちゃんがぐずったり機嫌が悪くなったりします。おむつ替えの時やお風呂の時に、患部を触るとその刺激で泣いてしまうこともあります。
カンジダ性皮膚炎と間違えやすい
赤ちゃんのおしりに現われる皮膚炎には、排泄物の刺激や摩擦が原因の単純なおむつかぶれの他にも、「カンジダ菌」というカビの感染による皮膚炎があります。カンジダ性皮膚炎の症状は、おしりのしわの中も赤くなったり、カサカサしていたりブツブツができたりします。治療には抗真菌剤の塗布しなければいけないため、病院を受診する必要があります。
おむつかぶれの原因は?
赤ちゃんも大人も、皮膚の構造は同じで「表皮」「真皮」「皮下組織」から構成されています。しかし、赤ちゃんの皮膚は、表皮・真皮ともに薄く、刺激に対してとても弱い未発達の状態。外的刺激に対する抵抗は、何と成人の6分の1ともいわれていて、とてもデリケートなのです。炎症やかぶれに加えて、感染症も起こしやすいので注意が必要です。
そんな赤ちゃんのデリケート肌に、以下のような事項が加わることでおむつかぶれが引き起こされます。
- 濡れたおむつのまま過ごす
- おしっこやうんちの刺激
- おしりをこすって拭く
- おむつやおしり拭きの素材が肌に合わない
原因1.濡れたおむつのまま過ごす
現在販売されている紙おむつは、吸収力が高く一見さらっとしているので、おむつが多少濡れていても平気そうに見えます。また、眠っている赤ちゃんを起こしてまでおむつ替えする必要はない…というママ・パパも多いかもしれません。
しかし、濡れた状態のおむつをそのままにしておくのは危険です。濡れたおむつによって皮膚がふやけ、角層の抵抗力を弱めてしまいます。
湿ったおむつ内部で弱くなった皮膚とおむつが摩擦することで、さらにバリア機能が落ちておむつかぶれになってしまうのです。
原因2.おしっこやうんちの刺激
おしっこやうんちによって、おむつ内部の環境がアルカリ性になり皮膚を刺激します。また、うんちには消化酵素や細菌などが含まれているため、そのままにしておくと刺激となりおむつかぶれの原因へと繋がります。
原因3.おしりをこすって拭く
おむつを交換する頻度は1日に何度もありますよね。特に新生児の時期は、授乳やミルクを与える度に交換することも珍しくありません。
つまり、おむつ替えの度におしりが刺激されることになります。赤ちゃんのおしりはとてもデリケートなので、ごしごしとこすって拭いてしまうと刺激になっておむつかぶれの原因になります。
また、「清潔にしなければ」とママが入念にこすってしまうで、おむつかぶれを悪化させることもあります。
原因4.おむつやおしりふきの素材が肌に合わない
おむつやおしりふきはたくさんのメーカーから販売されています。肌質よっては、定番の人気メーカーの製品でも合わないことがあります。
特におしりふきは、アルコールが含まれていたり、メーカーによって成分が違います。配合成分によっては、おむつかぶれを引き起こす原因になったり、悪化させてしまうこともあります。
おむつかぶれの対策・治療方法は? ステップごとに見直そう!
おむつかぶれは見た目にもとても痛そうで、できる限り起こらないようにしてあげたいものです。少し赤みが出ている初期段階であれば、ホームケアで十分に治療することができますよ。
そこで、おむつかぶれに効果的な対策方法・治療方法を、見直してほしい順番に沿ってご紹介します。
ステップ1.こまめにおむつを交換する
まずはこまめにおむつを交換してあげることが大切です。おむつ替えをすることで、赤ちゃんが泣いてしまうという人もいますが、おむつかぶれを発症すると元も子もありません。おむつかぶれにより辛い思いをさせてしまうことを考えると、こまめにおむつ交換をしてあげる方がずっとラクになりますよ。
ステップ2.おしりはこすらずに拭く
おしりはできるだけ清潔を保つことが大切ですが、やさしく拭くことも同じくらい重要。できればおしりふきは使わずに、ぬるま湯をたっぷり含ませたコットンで拭いたり、ぬるま湯を入れたシャワーボトルで洗い流すとよりよいでしょう。シャワーボトルを持っていない人は、ペットボトルなどで代用することもできます。
ステップ3.肌をよく乾燥させる
シャワーボトルなどでおしりを清潔にしてあげても、肌が濡れている状態でおむつを履かせると湿ったままに。おむつかぶれの原因になります。
おしりを洗い流した後は、よく乾燥させてからおむつをあてましょう。弱風に設定したドライヤーで乾燥させてあげるのもよいですね。ただし、ドライヤーはおしりからよく離して、顔に温風がかからないようにしましょう。
また、乾燥させるためにベビーパウダーを使用するのは、汗腺を塞ぐのであまりおすすめしません。
ステップ4.ベビークリーム・市販薬などで保湿する
おしりを清潔にして十分に乾燥させたら、ベビークリームなどで保湿をしましょう。外的刺激に弱い赤ちゃんの皮膚のバリア機能を守るために、保湿剤で保護してあげると炎症を予防できます。
おむつかぶれに効果的な保湿剤は、ベビークリームやベビーワセリン、馬油、ローズやラベンダーのフローラルウォーター、スクワランオイルなどがあります。
ステップ5.おむつやおしりふきの銘柄を変える
おむつやおしりふきが肌に合っていないためにおむつかぶれを起こしているかもしれません。特に最初のうちはいろいろなメーカーの製品を試してみるとよいですね。
またおむつに関しては、布だったら紙に、紙だったら布に変えてみるのもひとつの方法です。布おむつの場合は、洗剤の刺激がおむつかぶれの原因にこともあるため、十分にすすぎと乾燥をさせましょう。
ステップ6.おむつかぶれが悪化したら病院へ
軽度のおむつかぶれであれば、自宅でのケアで十分に治療することは可能ですが、症状がひどいときは病院を受診しましょう。ママだけでは、症状がひどいのか軽いのか区別するのも難しいですよね。
病院へ行けば、ステロイド薬や軟膏薬を処方してくれたり、症状に合わせて的確なアドバイスをくれます。一人で悩まないようにしましょう。
おむつかぶれから赤ちゃんを守ろう
おむつかぶれは、おむつを卒業するまでは付きものといえる皮膚トラブルです。何度も繰り返してしまうものですが、症状が軽度なうちにしっかりと対策をしてあげれば、治療することは可能です。
赤ちゃんをおむつかぶれから守ってあげられるのはママ・パパだけ。毎日のケアでおむつかぶれ知らずの、きれいなおしりを保ってあげましょう。