妊娠中(妊娠初期)に増えるニキビの原因とケア、内から治す体質改善
妊娠中にニキビが増える原因は? 妊娠初期にできやすい?
妊娠に気が付くのと前後して、多くの人が心身の変化に戸惑いを覚えます。特に妊娠初期(4週目~6週目頃)に多く見られる症状が、ニキビにまつわる皮膚トラブルです。
顔にできる吹き出物のようなニキビから、胸や背中などにプツプツとできるニキビまで人によって様々。「妊娠前までニキビ知らずだったのになぜ?」と気になってしまいますよね。
妊娠中にニキビが増える原因はいくつかありますが、最も大きなものとしては「ホルモンバランスの変化によるもの」だといわれています。妊娠をすることで体内の女性ホルモンのバランスが変化し、特に妊娠初期の段階では皮脂の分泌を活発にする「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が急増します。皮脂が多量に分泌されることで毛穴が詰まってしまい、ニキビを誘発します。
ただし、妊娠15週目頃からは、美肌をつくるための「エストロゲン」というもうひとつの女性ホルモンの分泌が増えるので、プロゲステロンの働きは徐々に抑制されてきます。
また他にも、つわりによる食生活の変化(栄養不足)、子宮に腸が圧迫されることによる便秘なども、妊娠中にニキビが増える原因といわれています。
妊娠ニキビのケアはどうする?
妊娠中にニキビが増えたとしても、出産後にホルモンバランスや生活リズムが元に戻れば、自然と以前の肌質へと改善し収束していくもの。もちろんニキビがどれだけひどくても、お腹の赤ちゃんに影響があるわけではないので、安心してくださいね。
とはいっても、女性にとってニキビ肌は気分が上がるものではありません。妊娠中でも負担のないケアを続けて、できるだけ美肌を保ちましょう。妊娠ニキビのケアは、炎症や肌荒れを起こさないようにすることが大切。反対に、よかれと思ってやっていることが、かえって妊娠ニキビを悪化させてしまうこともあるため、しっかりチェックしておきましょう。
妊娠中の正しいニキビケア
- 毛穴を清潔に保つこと(正しい洗顔、メイクは毎日オフする)
- 保湿は油分を与えすぎないこと(さっぱりタイプの化粧品を使用する)
- 肌荒れしにくい低刺激の基礎化粧品を選ぶ
これはNG!妊娠ニキビを悪化させる誤ったケア
- ニキビをつぶす(妊娠中に限らずニキビ痕が残ってしまう)
- 毛穴シートパックで汚れを吸着して取り除く(肌荒れの原因となるだけでなく、過剰に角栓を取ることで皮脂腺がより活発に。ニキビを増やす恐れも)
- 自己判断での薬の服用・塗布(薬の作用が強い場合は、お腹の赤ちゃんに影響を与える恐れも)
なお、ニキビの症状がひどくなりストレスを抱えるほど心配であれば、まずは皮膚科に相談してみましょう。この際、「妊娠中である」旨を医師に自己申告してください。妊婦さんでも安心して使える薬を処方してもらうことができます。
妊娠ニキビを内から治す体質改善
妊娠ニキビは、体内のホルモンバランスの変化が主な原因といわれています。そのため、化粧品などの外からのスキンケア以外にも、生活習慣を整えることでニキビができにくい体質をつくることができます。妊娠初期から心掛けたい体質改善の方法をご紹介します。
食生活を整える
妊娠中は、普段と同じ食生活をしていても栄養素が不足しがちです。肌の細胞を活性化してくれる、ビタミン類(特にビタミンA、ビタミンB12、ビタミンB16、ビタミンC、ビタミンE)、カルシウム、亜鉛、マグネシウムなどの栄養をを多く摂るよう心掛け、健康な肌が作られる体質づくりをしましょう。
また食物繊維を多く摂ることで腸内環境が整い、便秘が改善されるので老廃物が排出されやすくなります。チョコやナッツ、辛い食べ物は皮脂の分泌を過剰にするので、肌トラブルを抱えている時はなるべく避けてください。
良質な睡眠を取る
睡眠不足は、肌の代謝(ターンオーバー)を妨げるだけでなく、男性ホルモンの分泌を促すともいわれています。男性ホルモンは、皮脂を分泌させてニキビを増やす性質もあるので、妊娠中は睡眠不足にならないように注意しましょう。
ストレスを抱えない
妊娠中は、体質やコンディションが変化しやすく、ストレスが溜まりやすいもの。ただし、ストレスを溜めることは肌荒れや睡眠不足と直結して、ニキビの原因を招きます。
ママがリラックスした状態はお腹の赤ちゃんにとっても、非常に居心地がよい状態です。ニキビが気になり出しても慌てずに、まずは好きな音楽を聞いたり、半身浴、軽いウォーキング、マタニティヨガなどの自分に合ったリラックス法を見つけて、心身共にバランスの取れた穏やかな生活習慣の維持を心掛けてくださいね。
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