【医師監修】妊娠性痒疹とは?出産すると治る?原因と対策、治療法
妊娠性痒疹とは? どんな症状?
妊娠性痒疹(にんしんせいようしん)とは、妊婦さんに現れる妊娠初期特有の肌荒れ症状で、蕁麻疹にもよく似ているといわれています。
妊娠3~4ヶ月頃、湿疹のような発疹が手足を中心に、お腹や背中などに出現し始め、出産まで症状が続く場合が多いようです。湿疹、発疹は部分的に出る場合と、症状が広がってしまうケースもあります。
妊娠性痒疹は顔にできることは少ないものの、全身のどこにでもできてしまうことがあります。大きければ直径1cmほどの湿疹ができてしまう場合もあります。
皮膚が潤いを失いカサカサしてかゆみを伴うため、冬場に多い乾燥肌に似ているのが特徴です。
経産婦がかかりやすい
一度妊娠性痒疹になってしまうと、第二子以降の妊娠でも妊娠性痒疹になりやすいことが知られています。また初産の時よりも、経産婦に症状が起こりやすいのも妊娠性痒疹の特徴です。
赤ちゃんに影響はない
妊婦さんの一番の不安はお腹の赤ちゃんへの影響ではないでしょうか。
妊娠性痒疹は見た目にも症状がひどいため、お腹の赤ちゃんに何か悪い影響を与えないか心配になりますが、妊娠性痒疹が胎児に与える影響はないとされています。
妊娠性痒疹の原因は?
妊娠性痒疹の原因は、残念ながら明らかにはわかっていません。
原因として考えられることとしては、妊娠中に「プロゲステロン」という別名「肌荒れホルモン」の異名を持つホルモンの分泌量が増えることによって、妊婦さんに肌荒れが起きやすくなると考えられています。プロゲステロンの分泌量が増えると、肌が乾燥しやすく敏感になり、少しの刺激や摩擦でも肌荒れが起きやすくなります。
また、化粧品や衣類、寝具などの成分、繊維の刺激も原因のひとつとして考えられています。
妊娠性痒疹の対策、治療法は?
早めに病院で相談を
妊娠性痒疹の症状が出たら、早めに病院を受診しましょう。「ただの湿疹」と放置すると、掻き壊して血が出たり傷が残ってしまいます。
また、妊娠中にストレスを抱えることもよくありません。妊娠性痒疹は出産を機に治るといわれていますが、症状を長引かせず悪化させないためにも、早期治療が大切です。
妊娠性痒疹の治療は皮膚科が専門ですが、心配であればまずはかかりつけの産婦人科で担当医師に相談してみるとよいかもしれません。
薬は病院で処方してもらう
妊娠性痒疹は原因がはっきりとしない分、治療は対症療法となります。
状況によっては、ステロイドが入っている薬が処方されるケースもあります。妊娠中にステロイドを使うのは抵抗があるかもしれませんが、実際には通常の使用で問題になることはほぼなく、医師の判断に従い、用量・用法を守って薬を使い早く改善させることが大切です。
お腹の赤ちゃんへの影響から、妊婦さんが使える薬は制限がありますので、自己判断で市販薬をむやみに使うのはやめましょう。皮膚科など医療機関で適切な薬を処方してもらうようにしてください。
妊娠性痒疹の予防・改善に自宅でできるケア
保湿ケア
妊娠性痒疹は、原因が不明のため確実な予防法はないものの、保湿ケアで皮膚の乾燥を防ぐことは肌荒れ対策に効果的です。また、妊娠性痒疹のかゆみを和らげるためにも、皮膚に潤いを保つことは有効です(症状がひどい場合は、医師から処方された治療薬を使いましょう)。
敏感肌になりがちな妊娠中に使う保湿クリームやボディオイルは、できるだけ配合されている成分がやさしいものを選びましょう。妊婦さん専用の妊娠線クリームなどもおすすめです。
◇アロベビーフォーマム 妊娠線クリーム(ボディマーククリーム)

出典:www.alo-organic.com
日本人の妊婦さんのために開発された、99%以上天然由来成分のオーガニック妊娠線クリーム。ヒアルロン酸の10倍もの保湿力をもつ希少な海藻成分サクランと、持続型保湿成分アクアキシルをダブルで配合。保湿効果を持続させ、刺激に対する抵抗力を高めてくれます。
また、妊娠期特有のかゆみに着目し、7種の天然由来かゆみケア成分を配合。ストレスフリーな肌へと整えてくれます。妊娠線予防クリームとして、また新生児の赤ちゃんの保湿ケアとしても使えますよ。
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化学繊維の衣類、締め付けのある服装を避ける
また、妊娠性痒疹の原因のひとつと考えられるのが、皮膚と衣類との摩擦です。妊婦さんは、ただでさえお腹が大きくなり衣類のサイズが合わなくなるので、締め付ける服は避けて、ゆったりとしたサイズを選びましょう。
また、妊娠中に肌に触れる衣類や寝具は、できるだけ天然繊維や皮膚にやさしいコットン素材などを選ぶと低刺激です。
妊娠性痒疹を気にせずに健康なマタニティライフを送ろう
妊娠性痒疹は出産まで続くケースが多く、長期にわたって悩まされる妊婦さんが多いです。出産すると妊娠性痒疹のあとは自然に消えるものの、激しいかゆみから掻き毟って傷が悪化した場合は、傷あとが残ってしまう場合も。適切な薬や保湿剤でケアし、できるだけ症状を和らげてくださいね。
また、妊娠中にストレスを抱えることは、お腹の赤ちゃんのためにもよくありません。できるだけ健康的にノンストレスなマタニティライフを過ごすためにも、気になることは医師に相談し、早期対策で妊娠性痒疹を和らげましょう。
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